東京大学
TSBMI
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文部科学省科学技術振興調整費「先端融合領域イノベーション創出拠点の形成」
システム疾患生命科学による先端医療技術開発拠点
Translational Systems Biology and Medicine Initiative
ミッションステートメント
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< 絞り込み期間終了時(3年目)における具体的な目標 >

多因子疾患に対応する臨床科学、細胞疾患生命科学、低侵襲高精度医用工学の統合・融合基盤の構築。本拠点を推進する人材の養成システムの構築。産業界との協働による知財管理の戦略的整備。東大と東大病院と協働機関で癌と生活習慣病の細胞標的治療のための拠点を設置し人材育成をすすめ、臨床情報の構造化を進める。システム生物と数理科学を融合させる若手研究者を駒場地区の教養学部の段階から育成する。5種類のモデル細胞で、標的タンパクとシグナルを明らかにする。標的細胞への内視鏡でのアクセス技術と局所介入技術を開発する。

 

< 中間時(7年目)における具体的な目標 >

10種の癌への40種の標的タンパクの同定、生活習慣病への4種の細胞に対する標的タンパクを明らかにし、治療薬リード10種をスクリーニングする。標的細胞の人体内での診断と治療技術を確立し、育成された人材を軸に臨床治験を開始する。

 

< 終了時(10年目)における具体的な目標 >

東京大学発の医療・製薬産業を創出する(10種の癌、生活習慣病については標的細胞特異的画期的新薬のリード化合物を同定し、3種については臨床使用を開始し、1については国際的ブロックバスター医薬にする。標的細胞特異的先端的診断治療デバイスについては3種の実用化を行う。

 

< 実施期間終了後の取組 >

東京大学発の成果から創出された知的財産権、教育システムを用い、より大きな枠組みであるTR拠点構想と連携し、多方面の関連企業と提携を進め、共同研究を進めることによって今回、新たに構築した拠点・システムをどのようにして維持、運営、発展させる。
 特に開発した抗体を用いたバイオマーカーによって診断と治療が一体化できるため、患者および医療経済的にも最適な治療を選択するという疾患のマネージメントが可能になり、そのための医療情報システムは、創薬、医療機器に匹敵する経済効果をもたらすことが予測され、その方法論の知的所有権確保およびその利用を強力に推進する。

 

< 期待される波及効果 >

 本拠点の研究活動はシステム改革と先導的技術の両面で我が国および世界のトランスレーショナルリサーチの実践に先鞭をつけるものとなる。開発された科学技術は参加企業だけでなく我が国の医薬、医療技術活性化に貢献する。育成された人材は日本全国のTRに貢献する。
  他の研究機関に対してモデルケースを提示することができる。本拠点では人材流動促進に関する具体的方策も準備されており、これにより人材の交流が活発に行われ、トランスレーショナルリサーチの理念・知識・スキルを身に付けた人材が多様な機関へ異動し、活躍することが期待される。
 将来的にはこの拠点を契機に、日本全国にトランスレーショナル・リサーチ・センターが組織され、全国規模のトランスレーショナルリサーチの活性化が期待できる。
 本拠点の一部あるいは全部にて、トランスクリプトーム、プロテオームなどの技術利用をコアラボラトリー化し、可能な限り東大内の全部局、他大学、研究機関、企業も応用できるよう提供する。
 既にウェッブで開示されている世界最大級のトランスクリプトームやローカリゾームデータベースを拡充し、取得されたデータも取得後1年程度をメドに開示し、世界中の研究者が利用できるようにする。協同研究を東大学内サテライトで工学、数理、薬学、分生研に開設する。競合をさける配慮をおこないつつ協働機関以外の企業研究者も大学側拠点研究室に参加し、成果の波及を産業界へも広める。先端研では、過去において特任教員制度を初めとする組織改革を行い、その制度を全国に広めてきた実績があり、先端研が有する様々な人的パスを用いることよって、拠点化において行われた様々なシステム改革が、他の研究機関に自然と波及されると期待できる。


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